高感度設計の高弾性ソフトティップと強靭なバットパワーのEX-83Driftに新たなガイド設定とバットのブレを軽減させる4軸補強を施しました。
バットのブレを軽減させた事によりキャスト時の降り抜いた直後のティップの戻り速度が向上した事で飛距離がアップ。
又、シャクリ時もブレが減っており、アクションを止めた際のティップブレも軽減。
即座にティップが止まる事により操作性も格段に向上。
前モデル「EX-83」と比較しても性能面、実用面で各段に進化しております。
Model | Length | Egi | PE | 価格(税込) |
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EXR-83 Drift Tune | 8feet3inch | 3~4 | 0.5~1.0 | ¥52,800 |
僕がエギングロッドに求めている事は、長時間シャクっても疲れない長さと重量によるバランス、潮(潮流)を感じ取る事が出来る感触(感度)です。現在各社から発売されているロッドにも前途の項目が素晴らしいレベルで兼ね備わっているロッドも見受けられます。
しかし一般的に追及している「軽さ」と「感度」は、私が求めている要因とは少し違うと感じています。
ロッドを動かさない釣りならば軽量化による身体への負担は軽減されプラスに感じるかと思います。
しかしエギングはステイ以外、シャクリ動作を行う事の多い釣り。
すなわち前途が「静」ならばシャクリは「動」の釣りとなります。
テストによる経験談ですが軽量化に特化し過ぎたブランクは、シャクリ時に腕~手首にかけてダイレクトに反発による負担を感じます。
ロッドに力が無いと言う表現が正しいでしょうか。
重量過多もダメですがシャクった時に、アングラーの補助をしてくれるようなパワーとバランスが必要なのです。
例え話で言うと・・ゴルフなんかは、飛距離が必要であるドライバーは、先端が重くなっています。
これは遠心力を利用してスイングする力を増幅してくれるからですよね。野球のバットに付いても同様の理由だと思います。
僕が監修している初代ドリフトと今作のドリフトチューンは、どちらもこのシャクリ感とロッドの補助パワーを徹底的に追及しました。
力を入れずともロッドが勝手にシャクってくれると言うとおおげさですが、それに近しい感覚。
フルキャスト着底直後の「一番重量を感じる」エギを軽快にアクションさせる事が可能で、急潮でシャクっても力負けしないし何よりも「エギが動いている」と言う安心感が有ります。
又この「シャクリ心地」も非常に重要で、単にエギのアクションのみを重視すれば張りの有るロッドが良いと感じます。
しかしそれだと潮の抵抗を感じる事が難しかったりキャストにも少しコツが必要だったりします。
ドリフトは初代、今作共にティップが僅かな潮の重み、変化も感じ取る為に可能な限りソフトなセッティングにしています。
柔らかいけどシャクリに必要な張り、コシも有る・・・その絶妙なティップのバランスを言葉で表現するのは非常に難しいですが、とにかくこのティップ~ベリーのテーパー、パワーには、とことん拘って仕上げました。
ティップの適度な柔らかさ「モタレ具合」とでも言いましょうか、この具合がステイフォールさせる時に非常に重要になってきます。
パリッとした強いティップでは、イカパンチのような短い「コンッ」と言う振動は敏感に感じ取る事が可能ですが、自分に取ってその情報に重要性は有りません。正確に言うとイカパンチやベイトが当たってきた感度、ストラクチャーにエギが当たった時の感度については、道具の進歩により今やどのロッドでも拾える情報となっています。
感度で肝心な事は、潮の重みの変化、エギとラインに掛かる潮の抵抗変化を感じ取る事です。
繊細なティップだからこそ僅かな潮の抵抗変化も感じ取れるのです。底潮のみ動いているとか、表層のみが風の影響で潮が走っている等の情報がシャクったり、テンションフォールしている時に常に感度で解るように仕上げています。
初代ドリフト、今作ドリフトチューン共に「使い手、シチュエーション問わず使い易くアングラーの腕力をカバーしながら、感度を最大限に引き出してくれるロッド」を目指して開発しました。
現在のエギングシーンには多種多様な釣法、メソッドが有りますがメディアの影響も有ってか、難しく考える方向に向いている気がします。本来エギングは、非常にシンプルな釣り。
何がシンプルかと言うと「エギをキャストしシャクル、エギの抵抗と潮を感じて、その抵抗が突然何者かに奪われるように感触が変わる・・・」 間違いなくそれがイカで有る事が大半です(笑) その一連動作に対応し使い勝手が良いロッドが一番と考えています。
「ドリフト」と言うネーミングの由来ですが、現在のエギングシーンで皆さんが連想する“ドリフト”とは違っています。通常ドリフトと言う釣法だと、ルアーや毛鉤を上流から下流へと、なるべくラインテンションを掛けずにナチュラルに流す事を指すと思います。
しかし自分が考えるドリフトは車のドリフトイメージを語源としています。車のテール(後方タイヤ)が滑り出したら逆ハンドルでカウンターを当ててバランスを取る・・凍結路面や雪道では当たり前のテクニックです。
自動車教習所で指導されるくらい当たり前で自然な操作です。この自然な動作の追及と言う意味で「ドリフト」と言うネーミングを付けさせて頂きました。エギングで説明すると
1.潮が効いている層からエギがシャクリで抜け出してしまわないソフトなティップ
2.シャクリパワーの不足が無いように力強さが出る肉厚ブランク。
3.長時間のシャクリでも疲れないバランス等々・・
エギングで行う全ての動作を自然にこなす事を追求したロッドです。
「流れに乗せて釣る」と言うイメージとは少しニュアンスが違いますので、お間違えの無いようお願いします。
加えてドリフトは、通常のエギングロッドと比べ強度も重視しています。
間違った角度や力を加えない限り容易に折れる事は有りません(傷などの原因は別です)。
ライトなショアジギングやボートシーバス等でもテストを行い、強度と共に青物等を引き寄せるロッドのトルクも確認済です。
適度な曲がりとトルクの融合と捕らえてもらえば良いかと思います。
多魚種にも使用可能なEXR-83ドリフトチューンですので、是非とも手に取ってみてください。
CRONO Prostaff
上畠 克久